目つきがおかしくなって来た日本人
昨日も眼鏡店へ行って実感したけれども、「目は口ほどにモノをいう」という諺があるけれども、最近の日本人は目つきがおかしくなって来ているようだ。
これは昨今の世情でメンタルがおかしくなって来たという比喩ではなく、単純に「目の使い方」が変わって来ていることが原因だ。冒頭画像はフリー素材ぱくたその河村友歌さんであるが、もしかしたら... というか、彼女も高確率で目つきがおかしくなっている。
今日はつらつらと、そのあたりの事情を紹介したいと思う。
眼鏡店での衝撃
このところ花粉だ飛沫感染だということで、数年ぶりにメガネ新調がマイブームとなっている。もちろん昨日Zoffを訪問した理由も、花粉症メガネの新調だ。
で、せっかくメガネのレンズを作成するので、数年ぶりに検眼して頂いた。先日も真夜中に左眼が痛くなったので、覚悟はしていた。そして予想通り、乱視状態が変わっていた。
我ながら「歳」ですな。
加齢には勝てない。
とほほほほほ。
左眼(Left)
- SPH:0.00
- CYL:-0.50
- AXIS:170
- PD:31.0
右眼(Left)
- SPH:-0.00
- CYL:-0.00
- AXIS:
- PD:31.0
ところで僕、このデータを見た時には、まさに「我が目を疑う」という状態になってしまった。それを気にして下さった店長さんが、わざわざ昔ながらの測定器でも確認して下さり、事実だと受け入れざるを得なかった。
「顔の中心から眼球の中心までの距離を表わすPDが、31.0mm ...」
何が衝撃かというと、2014年頃にイワキメガネで作って頂いたLindberg Adani用レンズのPDは、両眼とも32.0mmだったのだ。まあTV番組「相棒」の杉下右京さんが使っている小さい玉型のメガネだから、PDが30mm程度という小さめな値であることは仕方がないだろう。
(ちなみに左眼32mmで右眼32mmだった、これだと左眼と右眼の瞳の中心が64mmほど離れていることになる)
しかし、そのPDが、2017年にイワキメガネで岸田首相とお揃いのLindberg Spiritツーポイント眼鏡を作った時には、両眼PD31.5mmとなった。
そして2022年3月現在、PD31.0mmという値が宣告された訳だ。
歳を取ることによってハリのあった眼球が、しぼんでしまうこともあるだろう。
しかしそれも1mm縮小というのは、ちょっと大き過ぎる。半球分で1mmだから、球体全体だと2mmの縮小となってしまう。
(まあコチラが理由だったとしても、この変化だと「我が目を疑う」かもしれないけど)
そう、つまりPDがこんなに小さくなったことには、別の理由があるのだ。
日本人総変化
日本に住む者が全て変化したというと大袈裟かもしれないけれども、この10年間で、僕たちの生活は大きく変わってしまった。
何が変わったのかというと、「スマートフォン(スマホ)の普及」だ。職場だと、スマホを持っていない者は存在しない。
だって、会社の電話機として全員支給されているからだ。
卓上電話機など、殆ど見かけなくなってしまった。
このスマホの普及が、僕のPDを31mmに変化させてしまったのだ!
画像では、河村友歌さんは本を読んでいる。彼女が寄り目になっているのが、お分かりになるだろうか。
そして僕たちは、本よりも近い距離で、スマホを見ている。つまり必然的に、僕たちにしても、寄り目になっている時間が増えているのだ。
寄り目になれば、瞳の中心も内側へ移動する。この状態が長時間続くと、それが標準的な状態となってくる。
昔は遠くを見ている状態が標準的な状態だったので、近くを見る時には寄り目になっていた。
しかし近くばかり見ていると、遠くを見た時にも、あまりハッキリと遠くを見ようとしなければ、寄り目の状態気味で遠くを見るようになる。
だから、加齢で眼球にハリがなくなってしまったことも無視できないかもしれないけれども、主な原因は「スマホの長時間利用」となる。おまけに昨今のご時世で在宅勤務をやっていると、67cmくらい先の液晶ディスプレイばかり見るようになる。
...... だから「最近の日本人は、少し目つきがおかしくなった」ということになるのだ。
ちなみにこのPD変化、我が家では家族全員に生じている。
このブログ記事を書いている現在も、我が家のお嬢様は、iPad miniでゲームをやったり、iPadのAmazon Primeで、TVアニメを観ている。
我が家はヨウカンみたいな縦長へんてこリビングなので、TVと壁までの距離が2mしかないことも悲しい。
......
と、いう訳で、ノートパソコン画面でなくて液晶ディスプレイを使うように頑張っていたものの、時代の変化というヤツは、とうとう僕のPDまで31.0mmに変化させてしまった。
某アニメでは、「悲しいけれども、これ、戦争なのよね」というセリフがある。
まさに、「悲しいけれども、スマホ、手放せないのよね」という状態になったしまった訳なのだ。
まとめ
以上の通りで、ライフスタイルとやらの変化によって、日本人の目つきは少しおかしくなった。
海外でも似たようなものかもしれないけれども、特に日本では電車・バスによる移動が一般的だったりする。だから手元にスマホを引き寄せて、長時間に渡って、眼を酷使する状態が続く。
そういえば昔、日本人は全員がメガネをかけているという海外風刺画も多かった。
まさかとは思うけれども、いずれ遠い将来に、日本人は全員が寄り目で眼鏡を掛けているように描かれるようになるかもしれない。
(いや冗談です。というか、冗談で済んで欲しいっす、本当に)
さてお嬢様からiPadを取り上げて、散歩に出かけるのが良さそうなタイミングになって来たと言えるかもしれない。
それでは今回は、この辺で。ではまた。
P.S.
我ながら絵心ないな...
(契約イラストレーターが、今度は宿題中で描いて貰えないっす)
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記事作成:小野谷静