2つ目の花粉症メガネも曇り止めレンズとサヨナラした件
くもり止めジェルが、大変に快適だ。
あまりに快適なので、とうとう2つ目の花粉症メガネからも曇り止めレンズを取り外してしまった。
家族は慣れた行動だけれども、人によっては「いくらなんでも、やり過ぎだ!」と考える人も、存在するかもしれない。
もちろん、初期装備されていた曇り止めレンズを取り外したのには、僕なりの理由がある。
今回はそのあたりの事情を、つらつらと「言い訳」させて頂くことにしたい。
まず、どうして同じ花粉症メガネを二つも購入したのかが、気になるかもしれない。
しかしこれ、IT業界では常識的な行動だったりする。僕の友人Aも、何か買い物する時には、同じものを2つ購入することが多い。
なにしろ、いざという時に、急に二つ目が必要になるケースは多い。
家族の眼鏡にしても、Lindberg Air TitaniumのKellaというモデルが、3年経たずに廃盤となっていた。在庫にしても、どこにも残っていない状況だった。
このように気に入った眼鏡のフレームは、予備を確保しておかないと、困る事態に遭遇することがある。おまけに僕が目を付けた花粉症メガネは、子供と「お揃い」である。つまり子供にとっても「予備メガネ」となる。
そして価格はJINS製なので、わずか3,300円(10%税込み)である。
おまけに今回やったように、片方の花粉症メガネをノーマル度入りレンズに交換すれば、両者を簡単に比較することも出来る。
「見せてもらおうか、くもり止めレンズの威力とやらを」である。
そんなこともあって、ある2月の晴れた日に、JINSで花粉症メガネを二つ購入した。
そして一つは、くもり止めコーティングなしの "ノーマル度入りレンズ" に交換して貰った。
この度入りレンズは、設定が素晴らしかった。
単焦点レンズであるにも関わらず、遠くも近くも、それなりに快適に見ることができる。
見事に僕の特異性を見抜き、もっぱら左目には遠くを見る役割を与え、一方で右目には近くを見る役割を与える。
「役割分担メガネ」とでも命名するのが良いだろうか。
ただし、どんなにレンズが良くても、装着しているフレームは花粉症メガネである。花粉侵入を防ぐためのガードは、わずかだけれども邪魔である。そして人間というのは、この「わずか」が気になってしまう生き物なのである。
それで数日後、かねてからレンズ交換しようと考えていた一山式メガネをJINSへ持参し、役割分担メガネを製作して貰った。最初にレンズ交換する決意をしてから、半年以上して実現した訳だ。
さてこの一山式メガネの使い心地が良ければ、何もいうことは無かった。しかし運命とは皮肉なもので、これが予想以外に使えないメガネとなってしまった。昔は中近両用レンズを装着して、丸一日に渡って使い続けることもあった。
想定外の事態である。
しかし元技術者のプライドを振り絞って解析したら、使えない原因が見えて来た。単焦点レンズとはいえ、レンズの中心が目の中心に合っている必要があるのだ。
実は中近両用などという高機能レンズを利用したために、一山式メガネがずり落ちるようなことがあっても、全く視界には影響は生じない。
しかし非球面とはいっても単焦点レンズなので、目の中心とレンズ中心を合わせる必要がある。なぜなら僕は乱視なので、お互いの中心がズレると、乱視軸の設定がおかしくなってしまう。
特に今回は左目で遠くをシャープに見えるようにするため、乱視の影響をギンギンに修正する設定になっている。だから固定位置がはっきりしない一山式メガネだと、「どうも快適に見にくい」という現象が発生してしまう。
この頃には花粉症メガネのフレームにも慣れて来たものの、外出して花粉だらけになったメガネを、自宅内でも常用するのは芳しいことではない。
かくして2本目の花粉症メガネにも、ノーマル度入りレンズを入れたくなって来たという訳である。
そしてここに至って、ようやく運命の女神は、僕のことを少しは憐れんでくれたらしい。くもり止めジェルが、くもり止めレンズ以上の防曇効果を叩き出してくれた。
あれこれと比較してデータ蓄積したけれども、その作業もようやく一段落した。そして確かに曇り止めレンズは便利だけれども、度入りレンズの良好な視界には、太刀打ちできない。
おまけに同一色のフレームを選択してしまったので、どっちがどっちだか識別するのが面倒だ。そして購入して数日後の今ならば、わずか2,200円(10%税込み価格)で度入りレンズへ交換できた。
かくして僕は、再び近所のJINSへと赴いたのだった。
ちなみにJINSへ行った後のことは、別に特筆するようなことはない。
対応してくれた店舗スタッフが見知らぬ人で、微妙に冷たい応対に臆することなく、交渉して無事に2,200円レンズ交換を勝ち取れたこと程度だろうか。
花粉症メガネを購入した時には、「一年後でも二年後でも、気が向いた時にレンズ交換できますよ」と対応スタッフは請け合ってくれたけれども、なかなか現実は厳しいらしい。
僕にしても、今回のような購入直後でないと2,200円でのレンズ交換は難しそうな予感がしていたので、ギリギリのタイミングと言えるかもしれない。
ともかく、かくして僕は、同じ設定の度入りレンズを装着した花粉症メガネを、2つも入手することに成功したのだった。
なお呆れてしまった人に、一つだけ申し上げておくと、いつでもJINSでは、初期状態の曇り止めコート付きレンズとノーマル度入りレンズを入れ替えて下さるとのことだ。
また基本的にセルフレームなので、熱湯の湯気でフレームを温めてからレンズのフチを押す等によって、自分でもレンズ交換を実施できる。(当然、素人作業なのでレンズを傷付けないように要注意だけれども)
それでは今回は、この辺で。ではまた。
P.S.
さすがに小学校は卒業しているのだから、もう子供が自分用の眼鏡フレームをダメにすることは無い!と信じたいところですな... 信じて裏切られるのは、いつものことだけれども。
(彼女、昔は数万円するLindberg Air Titaniumを、「こんなに捻っても壊れない!」とやって、見事に捩じ切った武勇伝の持ち主だったりする)
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記事作成:小野谷静